北朝鮮による「人工衛星」と称するミサイルの発射について(第1報)
平成24年12月12日
在釜山日本国総領事館
本件に関し、本12日午前10時20分、藤村官房長官は記者会見にて以下のとおり発表しましたので、お知らせいたします。
本日、9時49分頃、北朝鮮は、今月1日に発表した「人工衛星」と称するミサイルの発射を行ったものと思われます。
この「人工衛星」と称するミサイルは、10時1分頃、我が国の沖縄地方上空を通過したと推定しております。
これらの情報については、入手後ただちに、国民、地方公共団体及び報道機関等に対してエムネット及びJアラート等を使って伝達したところであります。
また、一つ目の落下物が朝鮮半島の西方約200キロの黄海に落下し、二つ目の落下物が朝鮮半島の南西約300キロメートルの東シナ海に落下し、三つ目の落下物がフィリピンの東方約300キロメートルの太平洋上に落下したものと推定しています。
なお、落下物の有無については、現在確認中ですが、現在のまでのところ、我が国領土内への落下物は確認されておりません。
国民の皆様におかれましては、冷静に平常どおりの生活、業務を続けていただくようお願いを申し上げます。
総理には、直ちに官邸危機管理センターに入室をいただき、発射の直後に関連の情報をお伝えするとともに、
(1)関係省庁においては、緊張感をもって情報収集・分析に努めること、
(2)国民への情報提供に全力を尽くすこと、
(3)不測の事態に備え、万全の態勢をとること、
の3点について、総理からご指示をいただきました。
かかる総理指示を踏まえ、引き続き、被害がないことの確認や国民の皆さんへの情報提供等、鋭意実施してまいりたいと考えています。
政府としては、今回の発射は、我が国を含む地域の平和と安定を損なう行為であり、関連安保理決議や本年4月のミサイル発射の際に発出された安保理議長声明に反するものであるとして、北朝鮮に対し、発射を強く自制するよう求めてまいりました。それにもかかわらず、今回、北朝鮮が発射を強行したことは極めて遺憾であり、我が国として容認できるものではなく、北朝鮮に対して厳重に抗議をいたします。
なお、政府といたしまして、発射後直ちに関係省庁の局長等を官邸に参集をさせ、総理指示の徹底を図るなど、対応に万全を期しております。
また、この後、10時50分、今予定しました安全保障会議を開催いたします。今後追加して公表すべき情報を入手した場合、直ちに発表を行いたいと思います。
また、政府の対応について、改めて発表することとして、質問はその際にお受けしたいと思います。とりあえず、第一報のご報告を申し上げました。
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